安全対策・災害対策・事故防止

熱中症の応急手当

小さな子どもは体温調節機能が未熟なため、大人よりも熱中症になりやすいので注意が必要です。熱中症の疑いがある場合、すぐに適切な対応を行う必要があります。

熱中症の判断基準

1. 体温の上昇

通常よりも体温が高い、または触った感じで熱く感じる。

2. 異常な汗

普段よりも多く汗をかいている、または逆に暑い状況で汗をかいていない(これは脱水状態の可能性を示唆します)。

3. 皮膚の状態

皮膚が異常に赤い、または冷たくて蒼白い。乾燥していることもあります。

4. 一般的な体調不良

弱っている様子、ぐったりしている、活動量が少ない。

5. 神経系の症状

イライラが強い、意識がもうろうとしている、ふらつきがある、意識がない。

6. 消化器系の症状

吐き気や嘔吐、食欲不振。

7. 頭痛

子どもが頭を押さえるしぐさを見せるなど、頭痛を訴える場合。

熱中症が疑われる際の手当の手順

1. 涼しい場所へ移動

すぐに子どもを日陰や室内の涼しい場所に移動させます。エアコンが効いた部屋が最適です。

2. 衣服の調整

熱がこもるのを防ぐため、子どもの衣服をゆるめたり、必要に応じて脱がせます。

3. 体温を下げる

ぬるま湯でタオルを湿らせ、首、わきの下、足の付け根などの大動脈が通る部位に当てることで、体温を効果的に下げることができます。また、うちわや扇風機で優しくあおぐことも効果的です。

4. 水分補給

水分を少しずつ与えます。喉の渇きを感じなくても定期的に水分を取るようにしましょう。市販の経口補水液や、水に少量の塩と砂糖を加えた手作りの補水液を使うと良いです。

5. 様子を観察

子どもの意識の状態や、呼吸が速くないかなど、様子を注意深く観察します。特に小さな子どもは状態が急変しやすいので、症状が改善しない場合、すぐに医療機関に連絡するか、救急車を呼ぶ必要があります。

6. 保護者への報告

事故が発生したら、できるだけ早く保護者に連絡を取り、子どもの状態と行った処置について報告します。

以上の応急処置を行いつつ、子どもがぐったりしている場合や反応が鈍い場合は、迅速に医療機関への受診を検討してください。熱中症は早期に適切な処置を行うことが非常に重要です。

熱中症の予防策

 熱中症予防のため、子どもにはこまめに水分を補給し、カフェインのない飲料を提供します。また、通気性と吸汗速乾性に優れた衣服を着せ、UVカットの帽子を利用することが効果的です。屋内ではエアコンや扇風機を使用し、直射日光を避けるためにカーテンを閉めて室温を管理します。屋外活動は日陰がある涼しい時間に限定し、高温多湿の日は無理な運動を避けます。子どもには暑さへの対処方法を教え、保護者と連携して子どもの健康状態を共有し、適切に対応します。

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