安全対策・災害対策・事故防止

異物を飲み込み喉に詰まってしまったとき

 お子さまが異物を飲み込んで喉に詰まらせてしまった場合の対応は、年齢によって異なります。ただし、どの年齢でも最も重要なのは、冷静に迅速に行動することです。以下に、基本的な対応法を年齢別に説明しますが、状況に応じて救急医療サービスに連絡することが最優先です。

1歳未満の乳児

1. 乳児をあなたの腕にうつ伏せにして抱きます

乳児の顔が手の方向を向くようにして、頭がやや下がる位置にします。

2. 背中をたたく

もう一方の手で乳児の背中を5回軽くたたきます。手のひらを使い、乳児の肩甲骨の間を目指します。

3. 赤ちゃんを仰向けにする

乳児を自分の膝の上に仰向けにして、頭をやや下げた位置にします。

4. 胸部圧迫

乳児の胸骨の中央に、人差し指と中指を使って、5回軽く圧迫します。

1歳以上6歳未満の幼児

1. ハイムリック法(腹部突き上げ法)

幼児の後ろに立ち、片膝を地につけて幼児を自分の膝に座らせるか、立たせます。

2. 自分の腕で幼児の腹部を抱きます

一方の手を拳にし、幼児のおへその上、みぞおちの下に置きます。

3. もう一方の手で拳を覆い

拳を覆った手を使って、幼児の腹部に対して急激に上向きに力を加えます。

▼動画でのやり方解説(1歳未満の乳児・1歳以上6歳未満の幼児)

公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY (jpeds.or.jp)

共通の注意点

 状況を評価した後、または上記の手順を試みた後でも異物が取れない場合は、直ちに救急医療サービスに連絡してください。詰まった異物を指で取り除こうとしないでください。これにより異物がさらに奥に押し込まれる可能性があります。お子さまが意識を失った場合は、心肺蘇生(CPR)を開始します。ただし、気道が詰まっている場合は、胸骨圧迫を行いながら状況を注意深く観察してください。

トレーニングと準備

 異物の詰まりは、時として生命を脅かす緊急事態になり得ます。そのため、ベビーシッターとして活動する前に、幼児及び乳児の救命処置に関するトレーニングを受けることを強く推奨します。自治体や赤十字などが提供する救命講習会は、このような状況に対処するための知識と技術を学ぶのに役立ちます。

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