保育マニュアル

3歳の発達段階と特徴

3歳の子供は、言語能力や社会性が発達し、自己主張が強まります。物事の理解が深まり、興味を持ったり、遊びを工夫したりします。運動能力も向上し、自分で服を着たり、食事をとったりする自立心が育ちます。他の子供との関わりを楽しみ、友達との遊びや協力的な行動を身につけます。

一般的な3歳児の成長の目安は、以下の通りです。

身体・運動機能

3歳児は運動機能とともに脳機能も発達することで、複雑な動きも少しずつできるようになります。

「平均台をスムーズに渡る」「台の上に上ってジャンプする」「簡単なマット運動をする」「鉄棒にぶら下がる」「片足立ちをする」「片足で立ったり跳んだりする」「つま先立ちで歩く」など、さまざまな運動遊びができるようになる年齢です。

ボール遊びも投げるだけではなくキャッチしようとしたり、足で蹴ってサッカーをしたりなど少しずつ幅広くなっていきます。

園庭や公園では、滑り台、ジャングルジム、ブランコなどの大型遊具も1人で楽しみ、より活発になるでしょう。

また、手先や指先が器用になり、生活面では「ボタンをはめる」「シャツの裾を入れる」などの身支度を整えることができるようになります。

食事では箸を使えるようになり、食べこぼしが少なくなるでしょう。
工作では、ハサミで紙を切る、折り紙を折るなどできることが格段に増える時期でもあります。

言葉・知能

言葉の発達も大きく、接続詞を使って単語をつなげたり助詞を使ったりして言いたいことを言葉にできるようになります。相手との会話も問題なく成立するようになり、嫌なことがあれば言葉で伝えることもできるでしょう。

理解力も増すので人の話を集中して聴き、内容をしっかり理解できます。

遊びのルールを理解して楽しんだり、友だち同士で“ごっこ遊び”をしたりできるようになる年齢です。少しずつ意思の疎通ができるようになり、ときどきはケンカをしながらも役割を話し合って決めたり譲り合ったりということも徐々にできるようになるでしょう。

自分の意思を通そうとするだけではなく善悪の判断も付くようになることもあるので、大切な成長の過程と捉え見守ることも必要です。

知育面では数を数えたり大小を理解したり、数や大きさなども少しずつ理解できるようにもなります。

社会性・基本的生活習慣

2歳頃から芽生えた自我がさらに発達し、自分の意思をしっかりと自覚することでやりたいこともやりたくないことも言葉や態度で表現するようになります。

同時に、少しずつ相手の気持ちが理解できるようにもなりますが、気持ちのコントロールが難しく友だち同士でケンカになることも多いでしょう。

仲良く遊んだりケンカしたりすることを通して友だちとのコミュニケーションが活発になり、社会性が育ちます。

生活面ではルールを理解して守ったり、自分から挨拶をしたりできるようになるでしょう。

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