保育マニュアル

1歳~2歳未満の発達段階と特徴

1歳から2歳未満の子供は、歩行や言語能力の向上など急速な発達を遂げます。歩行や走行を始める一方で、単語や簡単な文を発することも増えます。好奇心が旺盛で、物を探求したり触ったりします。自己主張が強くなり、時には反抗的な態度を示すことも。社会性も発展し、他の子供との関わりを求めます。

1歳児の成長の目安は、以下の通りです。

身体

身体機能や足腰の力が大きく発達します。歩き始めは個人差がありますが、歩き始める時期の目安は1歳前後です。足腰の発達とともに“つかまり立ち”から“伝い歩き”と段階を踏みながら、少しずつ自力で歩けるようになります。走ったり階段の昇り降りをしたりなどスムーズに動けるようになるのもこの時期です。

1歳後半になると、しゃがんだり立ったりする全身運動や低い段差に乗ったり飛び降りたりすることもできるようになります。腕の力も付き、ある程度の重さのものを持ち上げて運ぶこともできるようにもなるでしょう。

言葉

「ウー」「アー」など言葉にならない喃語が聞かれるようになり、少しずつ「ママ」「パパ」「ブーブー」などの単語や擬音語を話し始めます。言葉を発するだけではなく、大人が話すことを理解できるようにもなってくるのもこの時期です。大人が言うことをよく聴こうとしたり話す内容を理解してうなずいたりするなどの反応も見られるようにもなります。

1歳後半になると言葉の数が増え、「ママだっこ」「ワンワンいた」などの2語文で話すことができるようになる時期です。理解力も増すことで徐々に会話ができるようになり、大人が言ったことを理解して行動することが少しずつできるようにもなります。自分の名前を認識し、呼ばれたら反応したり名前を言おうとしたりするようにもなるでしょう。

気持ち

歩いたり運動したりすることができることで、行動範囲が俄然広がります。それまでとは必然的に目に入る景色が変わるため周りのありとあらゆるものに興味を示し、好奇心が旺盛になるでしょう。人にも興味を示し、周囲の人達とのコミュニケーションも活発になります。同時に自我の芽生えも進み、好きなことを積極的にやろうとしたりやりたくないことを態度で示したりするなどの自己主張をするようになる時期です。やりたいことや行きたい場所、食べたいもの、嫌なことなどがはっきりし、それを動作や表情、言葉で激しく主張するようになります。

食事

離乳食の後期〜完了期を経て、幼児食に移行して1日3回食べるようになる時期です。柔らかい離乳食から、大人と同じものを食べるようになる時期と並行し、前歯が生えそろったり奥歯も生えてきたりすることで物をよく噛んで食べることができるようになります。

幼児食になり、ほとんどのものが食べられるようになると同時に食べ物の好き嫌いも出てくる時期です。食べさせてもらうことが減って1人で食べられるようになることで、遊び食べをしたり好きなものだけ食べたりして食事に時間がかかる子が多くいます。

安全面に注意が必要

1歳児は行動範囲や好奇心が広がる分危険な場面も多くなり、ますます目が離せなくなります。転倒、衝突、落下、飛び出し、誤飲などは決して起こらないよう注意が必要です。

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