1歳までの6つのお祝い行事

子育てノウハウ

赤ちゃんが誕生してから1歳を迎えるまでの1年間は、家族にとって特別な時間です。日本には古くから、赤ちゃんの健やかな成長を願うさまざまなお祝い行事があり、家族の絆を深める大切な節目にもなっています。
そんな、代表的な6つのお祝い行事をご紹介します。

 

① お七夜(生後7日目)

お七夜は、赤ちゃんが生まれてから7日目に行う行事です。最大の目的は「命名式」で、赤ちゃんの名前を親族や家族に披露する大切な機会とされています。
昔は「命名書」を半紙に書き、神棚や床の間に飾るのが一般的でしたが、最近ではおしゃれな命名書や写真立てを使う家庭も増えています。赤ちゃんの小さな手足の写真と一緒に残しておくと、良い記念になるでしょう。
また、この日を区切りに「無事に1週間を迎えられた」という感謝の気持ちをこめて、ささやかにお祝いの食事を囲むご家庭もあります。

 

② お宮参り(生後1か月頃)

お宮参りは、赤ちゃんの誕生を神様に感謝し、今後の健やかな成長を祈る伝統行事。地域によって時期や風習に違いはありますが、男の子は31日目、女の子は32日目頃に行うのが習わしです。ただし現代では、赤ちゃんやお母さんの体調、季節の気候に合わせて柔軟に日程を決めるケースも増えています。
赤ちゃんに「祝い着」や「ベビードレス」を着せ、両親や祖父母が正装して神社へ参拝するのが一般的です。写真館やフォトスタジオで記念撮影をするのも人気で、一生の思い出として残せます。

 

③ お食い初め(生後100日頃)

お食い初めは、生後100日目を目安に行う儀式で、「一生食べ物に困らないように」という願いが込められています。用意する料理は「鯛の尾頭付き」「赤飯」「煮物」「香の物」「汁物」が基本で、地域によっては歯固め石が加わることも。歯固め石は神社からいただいた小石を使うことが多く、「丈夫な歯が生えるように」という意味が込められています。
実際に食べさせるのではなく、年長者が赤ちゃんの口元に料理を運ぶ真似をするのが習わしです。最近は「お食い初めセット」を注文できるサービスも多く、手軽に行えるようになっています。記念撮影や動画を残しておくと、家族にとって宝物になるでしょう。

 

④ 初節句(男の子:5月5日/女の子:3月3日)

初節句は、赤ちゃんが迎える初めての節句のお祝いです。女の子は3月3日の桃の節句(ひな祭り)、男の子は5月5日の端午の節句に行います。
女の子にはひな人形を飾り、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物を囲んでお祝い。ひな人形には「災いを人形に移して子どもを守る」という意味が込められています。
男の子には五月人形や鯉のぼりを飾り、ちまきや柏餅を食べて健やかな成長を祈願。鯉のぼりには「どんな困難にも立ち向かい、強くたくましく育ってほしい」という願いが込められています。
近年では住宅事情から、ミニサイズの人形やタペストリーなどを選ぶ家庭も増えています。

 

⑤ ハーフバースデー(生後6か月)

ハーフバースデーは、赤ちゃんが生まれてから半年を迎えた記念日。もともとは海外の習慣でしたが、日本でも人気が高まり、写真撮影やささやかなお祝いをする家庭が増えています。
6か月の頃は、寝返りやお座りができるようになったり、離乳食が始まったりと成長が大きく感じられる時期です。そのため「ここまで元気に育ってくれてありがとう」という気持ちを込めて、成長の節目を祝います。
自宅で手作りのケーキを用意したり、数字の「1/2」や「6」をモチーフにした飾りつけをして写真を撮るのがおススメ。

 

⑥ 初誕生日(1歳)

赤ちゃんが1歳を迎える誕生日は、家族にとって特別な節目です。伝統的なお祝いとして「一升餅」と「選び取り」があります。
「一升餅」とは、一升分(約1.8kg)の餅を風呂敷やリュックに入れて赤ちゃんに背負わせるもので、「一生食べ物に困らない」「一生健やかに」という願いが込められています。歩き始めたばかりの赤ちゃんには少し大変ですが、その姿もまた思い出に。
「選び取り」は、ペン(勉強)、お金(豊かさ)、そろばん(商売)、スプーン(食べ物に困らない)などの品を並べて赤ちゃんに選ばせ、将来の姿を占う遊びです。家庭ごとに用意する品物を工夫して楽しむことができます。
近年では、フォトスタジオで特別な記念写真を撮ったり、オリジナルケーキを用意したりと、家族ごとにさまざまな祝い方で親しまれているようです。