気を付けよう!乳歯の虫歯、永久歯にも影響する

キッズパーク豆知識

 

赤ちゃんは生後6~8か月頃になると可愛い乳歯が生えてきます。
前歯の下から生えてくるのが一般的で、2本同時に生えてくる子もいれば、1本ずつ生えてくる子もいます。不思議ですね。
そして、3~4歳で全ての乳歯が生え揃います。
さらに年長さんになると、「歯がグラグラしてきた」と訴えるお子さんもちらほら。
保護者は「永久歯に生え変わるのだから虫歯に気を付けなければ」と感じるかもしれません。
しかし、乳歯が虫歯になると、永久歯にも影響が出ると言われています。
いずれにせよ、幼少期からしっかりと歯磨きの習慣を付けたいですね。
自分の歯でいつまでの美味しく食事ができるのは理想的。いつまでも健康な歯を保ってほしいですよね。

そもそもなんで人間には乳歯と永久歯があるの?

専門家でもまだ分かっていないことが多いそうですが、要因の一つとしては、乳幼児の口腔は小さく、あごの骨が未発達であるため、大きな永久歯が収まりきらないから、と言われています。
乳歯は、成長段階に合わせてあごのサイズに適したものが生えてきます。そして、永久歯が生え変わる準備が整えていきます。

乳歯から永久歯に生え変わる過程では、乳歯が抜けることで新しい永久歯が生えてきます。
一時期、乳歯と永久歯が同時に存在することもありますね。次第に乳歯は抜け落ち、永久歯がしっかりと生えて定着していきます。

乳歯は永久歯よりも小さく、表面が薄いため、虫歯になりやすい傾向があります。また、エナメル質も薄いため、酸や細菌に弱く、虫歯の進行が永久歯よりも早いと言われています
また、乳幼児では食習慣や口の中を衛生に保つ習慣も確立されていないでしょう。自分で正しく歯磨きができる子も少ないですね。これも乳歯の虫歯リスクを高めてしまいます。

乳歯が虫歯になると、永久歯にも影響する

乳歯が虫歯になった場合、感染が奥まで進行し、歯髄(しずい)と呼ばれる神経や血管の入っている部分に影響を及ぼすことがあります。
進行してしまうと、歯の根の部分にも影響が及び、永久歯が生え変わる際にしっかりと生えてこなかったり、まっすぐに生えてこなかったりするのだとか。
そうなると、歯の発育や噛み合わせに悪影響を与えます
?み合わせは、将来的に歯並びや顎の形成に影響を及ぼすことがあります。
「どうせ永久歯に生え変わるんだから乳歯は虫歯になってもいいか」とは思わないことです。

乳歯が虫歯にならないようにするために

大人は以下の点に気を付けましょう
・子供には歯磨きの習慣を早くから身につけさせてあげましょう。
離乳食がすすんできたら親が仕上げ磨きをしてあげましょう。
離乳食の後に、乳児向けの短いシリコン歯ブラシを持たせて、習慣付けるのもよいでしょう。
そして徐々に自分で磨けるようにしてあげましょう。
・だらだら食べは虫歯の原因、食事の時間とおやつの時間以外は、だらだら食べないようにしましょう。
これは大人が手本を示す必要がありそうですね。食育の一環かもしれません。
・歯科検診は定期的に受けましょう。早期に虫歯を発見すれば、治療時間も費用も少なくて済みます。
歯医者嫌いのトラウマを植え付けさせないためにも、ひどくなる前に受診しましょう。

胎児のときから「歯胚(しはい)」はできているんです

歯の元となる芽のようなものを、歯胚(しはい)と言います。これは胎児の時からすでにできているのだとか。
歯胚は、胎児のかなり早い段階からでき始めると言われています。
産前産後は歯は生えていないから、と思っていても、生まれてから将来のための大切な「元」となるものは、たくさんできはじめているのですね。

永久歯が全て生え揃うのは16歳ころ

6歳ごろ、前歯からだんだんと永久歯に生え変わっていきます。
そして、10歳位から奥歯の乳歯も生え変わっていきます。
顎が大きく成長するにしたがって奥歯も増え、一番奥に合計4本の親知らずが生えてきます。
一般的に乳歯は20本、永久歯は32本です。永久歯は乳歯よりも多く大きいですし、エナメル質も丈夫になっています。

サメは何度でも新しい歯が生え変わるそうです。海の中で生き抜くために、そのような進化を遂げたのでしょう。
ほとんどの哺乳類は生え変わるのは1回だけだそうで、なぜだか詳しいメカニズムはまだ分かっていないそうです。