名もなき家事・見えない家事、夫婦で分担できている?

家事代行情報

名もなき家事・・・こんな言葉が誕生したのはここ2,3年でしょうか。

一般的に「買い物に行く」「食事を作る」「洗濯をして干す」という、1ワードにまとめやすい家事は分かるのですが、その他の目に見えていない家事や名もなき家事がかなりの時間を占めているのが現状です。

そしてそんな言葉にまとめにくい家事はどうしてもそれに気付いた女性に頼りがちでもあります。

※2023年9月22日 朝日新聞朝刊より

家の中には見えない家事や名もなき家事でいっぱい

宅配便の段ボールをつぶしてまとめておく。洗剤やボディーソープなどの補充・購入をする。季節が変わったら布団カバーなどを洗って季節に合ったものに変える・・・本当に家の中を見回してみると、このような家事はたくさんあります。

そしてそのほとんどは、女性がやっているケースが多いようです。これはパートナーの目に見えているのでしょうか?

多くの夫は、例えば「洗濯物を干して」と頼んだらそれしかやらないのではないでしょうか?

多くの男性の皆さん、それでやったつもりになっていませんか?

夫婦の家事の約8割は妻が担っている現実

国立社会保障・人口問題研究所が2022年に行った「全国家庭動向調査」によると、家事全体のうち80.6%は妻が担っている、という結果が出たそうです。

この調査は配偶者がいる60歳未満の女性にたずねており、ほぼ5年ごとに実施されています。

2018年に調査を行ったときは83.2%、2013年は85.1%。徐々に減っては来ていますが、変化のスピードはあまりにも遅いと感じます。これだけ共働きが増えているのに、まだまだ家事は女性が担っている現実が数字に表れたと言えるでしょう。

「1.57ショック」を受けて調査は始まった

合計特殊出生率が戦後最低になった、いわゆる「1.57ショック」。これを受け、妻の家事育児の負担と出産との関係を把握しようと動向調査が始まったそうです。

そして約30年が経ちましたが、出生率は1.26。増える兆しが見えません。また、性別役割分担の意識はまだまだ昔と変わらないと言えます。

SNSでは「#見えない家事」「#名もなき家事」の投稿は多く、日常の見えにくい細やかな作業や下準備などが家族の目に留まりにくいため、それを嘆くものが多いそうです。

全国家庭動向調査に加わった「見えない家事」

全国家庭動向調査は2018年から見えない家事について調査の項目を加えたそうです。例えば「食材・日用品の在庫の把握や買い足し」などの項目では夫が担う割合が総じて低く、夫婦の認識の違いが浮き彫りになっていることが分かったそうです。やはり・・・

夫がゴミを出しても、ゴミ袋の在庫は妻が管理・・・

例えば夫は「自分はゴミ出しをやっている」とはいっても、それに付随する作業、例えば分別ごとに袋分けたり、電池やガラス・陶器などのイレギュラーなゴミは妻が担当していたりしませんか?

家事を全て見える化して書き出し、夫婦で共有するのも一案

家事を「食事を作る」「ゴミを出す」などおおまかな区切りだけにせずに、それらに付随する作業も全て書き出してみて、夫婦で共有するのもいいでしょう。夫は、単にゴミを出すだけではなく、「こんなに付随する作業があったのか」と理解してくれるかもしれません。

これを「家事の棚卸」と言うそうです。互いが望んでいることを可視化して相手に伝えることで、さらに家事への理解が進みます。

やはり男性の長時間労働の是正が必要

かなり前から「働き方改革」と言われていますが、男性の長時間労働はいまだに是正される兆しが見えません。男女での家事分担の差を縮めるには、これらの是正や育児休業の取得、また子どもが小さいうちは男性側の残業を制限したり、時短勤務ができたりするようになればもっと、分担は進むのかもしれません。政府や企業の取り組みは欠かせませんね。

これからは家事代行を上手く使う時代

夫婦で家事分担を話し合っても、なかなか完璧に双方が納得して協力できるとは限らないのが現実でしょう。「常にけんかが絶えない」こんな夫婦もいるのではないでしょうか?

そんな時は遠慮せずに家事代行サービスに頼むことがおすすめ。お互いのストレスが減り、夫婦の暮らしの質が向上するかもしれません。頼んだ人は皆「お金を払ってやってもらう価値がある」と語っているそうですよ。