上の子の「赤ちゃん返り」への上手な対処法
子育てノウハウ
2025.07.18
下の子が生まれてしばらく経った頃、急に上の子が赤ちゃんのような言動をするように…。
「おむつにして」「抱っこして」「保育園行きたくない」
これがいわゆる「赤ちゃん返り」です。
親にとっては戸惑いやイライラもあるこの現象。でもその裏には、「もっと甘えたい」「ママを独り占めしたい」という上の子なりの小さなSOSが隠れています。
そんな、赤ちゃん返りの原因と、上手に寄り添うためのポイントをご紹介します。
目次
「赤ちゃん返り」ってなに?
赤ちゃん返りとは、上の子が急に赤ちゃんのような振る舞いをしたり、これまでできていたことを「できない」と言い出したりする現象。成長の一環であり、愛情を確認したいという気持ちのあらわれです。
よくある赤ちゃん返りの例:
・おねしょやおむつへの逆戻り
・ママに甘えて抱っこをせがむ
・理由もなく泣いたり怒ったりする
・下の子を叩いたり、やきもちを焼く
・ことば遣いや行動が幼くなる
「わがまま」じゃない。上の子の心の声に気づこう
赤ちゃん返りは、決して「わがまま」ではありません。「ママに嫌われたのかな?」「ぼくのこと見てくれない」と、心の中で不安と戦っているサインなのです。
大切なのは、「下の子がいるから我慢して」と言わないこと。
「どうしてそんなことするの!」と責めず、「どうしたの?」「ママはちゃんと見てるよ」と声をかけてみましょう。
たった一言でも、「自分は大切にされている」と感じられるだけで、心は落ち着いていきます。
日常の中で上の子時間をつくる
どんなに忙しくても、意識して上の子と1対1の時間を持つことが、赤ちゃん返りの予防・緩和につながります。たとえ長い時間割くことができなくても、自分だけを見てくれている時間は、子どもの心に安心を与えます。
おススメの関わり方:
・下の子がお昼寝中に、上の子とおやつタイム
・お風呂だけはママと2人で入る
・「赤ちゃんのお世話ありがとう」の声かけとハグ
甘えさせること=甘やかすこと、ではない
「抱っこばかりじゃ自立できないのでは?」と心配になるかもしれません。でも、十分に甘えた子ほど、心が満たされて落ち着いていくというのが育児心理の基本です。
赤ちゃんみたいに振る舞ったり、思い切り甘えさせてあげたりしてあげましょう。
また、一度受け入れてから、「〇〇できるお兄ちゃん(お姉ちゃん)だね」と伝えるのもおススメ。
「受け入れる→認める→少しずつ戻る」という流れを意識すると、自然と落ち着いていきます。
下の子との関係をポジティブに育てる関わり
上の子の赤ちゃん返りには、「下の子へのライバル心」も含まれています。そこで大切なのが、上の子が「役に立っている」と感じられる関わり方です。
「下の子がいるから愛されない」ではなく、「下の子がいるからこそ、自分の存在が大事だ」と感じられるようにしましょう。
おススメの声のかけ方
「赤ちゃんが泣いてるよ。お兄ちゃん呼んできてくれる?」
「おむつ取ってくれたの?ありがとう、ママ助かった!」
「〇〇ちゃんの大好きなお兄ちゃんがいるから、赤ちゃんも安心だね」
まとめ
赤ちゃん返りは、子どもの「不安」と「愛情への渇望」のあらわれです。この時期をあたたかく受け止めてもらった経験は、その後の自立や心の安定につながっていきます。
下の子がいるからこそ、上の子のケアがいっそう大事になる…そんな視点を持つだけで、ママ自身の気持ちもきっとラクになります。
1日たとえ10分でも、たとえ一言でも、「あなたが大切だよ」のメッセージを上の子に届けてあげてください。それが一番の対処法です。